活動終了した技術委員会ワーキンググループ

技術委員会のワーキンググループとして、様々な技術開発に取り組みました。

骨材の品質確保および安定調達ワーキンググループ

生コンに使用する骨材の物性値について、実態を把握するため工組加盟工場に対して各種骨材試験を依頼し、海砂、砕石砕砂および石灰砕石砕砂などについてデータを収集し、バラツキや偏りについて調査を行った。また、骨材製造または販売業者に対しても、製造を含めた供給量および在庫量などについても調査を実施した。その結果の報告を含めて、2023年2月10日(金)大阪科学技術センター 8階大ホールにおいて、大阪兵庫生コンクリート工業組合(工業組合)主催による「大阪兵庫地区における骨材事情に関する報告会」を開催した。前半が「大阪兵庫地区で使用される骨材に関するアンケート報告」(アンケート報告)と「細骨材の物性値試験結果報告」、後半が骨材関係者、施工関係者および生コン関係者での「パネルディスカッション」の2部制とした。

大阪兵庫地区では、九州産骨材が多く供給されていることから、骨材業者の採取または製造量、品質管理状況の確認および安定供給に関する情報交換を実施した。また、環境配慮への先進的な取り組みを実施している生コンプラントの見学および情報交換も行った。対象は以下の事業所である。

・福岡県博多区にある博多海砂販売協同組合・博多海砂採取協業組合
・UBE三菱セメント株式会社九州工場(苅田地区)
・北九州砂採取販売協同組合・西日本砂砂利採取販売協同組合
・(株)セントラル商工 太宰府生コン工場

生コンクリートの原材料のうち、安定調達が重要となるコンクリート用骨材について、現在標準化していない骨材を用いて、室内試し練りを実施しデータをまとめておくことで、不測の場合に骨材変更を迅速に行えるように組合員に推奨した。しかし、骨材業者側からは、現在契約している工場への供給が優先で、骨材変更を依頼された工場には、安定供給できるかどうか懸念材料として浮き彫りとなった。ただし、事前の準備までは推奨し、2030年JIS改正の懸案事項として、骨材変更の簡素化が継続審議されることとなり協力していくこととした。

i-Construction実現ワーキンググループ

フレッシュコンクリートの試料採取方法は、JIS A 1115に規定され、生コン工場のほとんどがトラックアジテータから最初に排出されるコンクリート50~100Lを廃棄した後、試験に必要な試料を採取しているのが現状である。最初に排出される試料の量を減じた場合に、フレッシュコンクリートの試験結果に及ぼす影響について各種実験を実施し、最初に除く量を20Lに減量しても試験結果に与える影響は極めて小さきことが確認できた。

実験結果がJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)2024年3月の改正において認められ、最初に取り除く試料の量は、20L以上を取り除けば試験に必要な試料を採取することが可能となった。また、生コン工場からは社内規格を変更し登録認証機関へ届出すると認められ、現場において受け入れ試験等を実施する場合は、JIS通り試料採取すれば良いこととなり成果が得られた。

JCI近畿支部 省力化委員会と連携し、生コンクリートの試験に用いる試験器具の素材や質量を調査し公表した。例として、スランプコーンおよび平板などをアルミ製に変更すると、質量が約1/3程度に軽量化され、生コン工場の試験室でも採用されているケースが散見されるようになった。

コンクリート工事ではポンプ圧送工法が多く採用され、圧送に先立ち先行材としてモルタルを先送りすることが一般的である。しかし、先送りに使用されたモルタルは回収され廃棄することになっており、環境面と施工性の簡略化面で問題となる。そこで、モルタルを使用せずに、コンクリートを直接圧送し、なお且つ、圧送されたコンクリートを廃棄せずに型枠内に打込めるようにするため、JIS A 5308に適合したスランプフローで管理する普通コンクリートの開発を目指した。室内実験により、骨材の組合せおよび粗骨材かさ容積などを変化させ、5水準での実機実験を実施したが、ポンプ車からの配管長で21m~48mで閉塞する結果となった。配管長が短い場合は提案できるが、現段階ではどこまで効果があるかは不透明であり、今後の課題を残す結果となった。

生コン工場の工程管理の範囲内で、化学混和剤の後添加(手直し)を実施できるように、室内および実機実験を実施した。実験の結果、化学混和剤を後添加する前と後添加した後での圧縮強度および単位水量など同等の結果が得られた。また、化学混和剤添加前後の耐久性についても確認する予定としている。現在、手直しはJISでは認められていないことから、2030年に予定されているJIS改正に取り込んでもらえるようにデータを取りまとめ提案していく。

コンクリート舗装の調査及び普及促進ワーキンググループ

早期交通開放型コンクリート舗装(1DAY PEVE)についてセメント協会と連携し、国土交通省近畿地方整備局、大阪府・兵庫県・各市町村などの自治体、NEXCO西日本、阪神高速道路など道路発注者へ、コンクリート舗装の需要推進を目的にPR活動を行った。また、1DAY PEVEの実装に向けた試験施工も数件実施した。

舗装コンクリートは曲げ強度で管理することがJIS A 5308で要求され、曲げ強度を圧縮強度で管理できるように室内実験を実施した。結果、曲げ強度と圧縮強度には相関があることを確認したが、各工場で使用している骨材等により、その関係式が異なることも確認できた。最終的には、JIS A 5308およびJIS Q 1011:2024年改正により、圧縮強度で管理することも認められた。ただし、各工場で相関を求める必要があることも示された。(ZKT-215など)

生コンの需要創出として、歩道や駐車場などに使用する簡易型ポーラス(透水)コンクリートを提案するために、各工場で使用している原材料で配合設計できるように標準となる水セメント比、単位水量、空隙率および粗骨材のかさ容積などの配合設計手順と、ポーラスコンクリートの性状などの確認方法を提示できるようにマニュアルの作成を進めている。

リサイクル検討ワーキンググループ

リサイクル検討WGでは、資源循環への取組みとして、戻りコンの有効利用を目的とした、回収骨材の多量使用、再生骨材と新骨材を混合使用するコンクリート、高濃度のスラッジ水を用いたポンプ先行材の開発、粒状化再生骨材JIS調査委委員会への実験協力、その他、再生骨材コンクリートに関する実験を受託し、最先端の技術開発に対応してまいりました。

また、脱炭素化への取組みとして、高炉セメントB種とフライアッシュⅡ種を結合材に用いるコンクリートの開発および実装のフォローを行い、多数の出荷実績が得られました。さらに、外部からの依頼で、フライアッシュⅡを使用した環境配慮型コンクリートの実験に協力しました。

これらの実験結果については、全生連 生コン技術大会、日本コンクリート工学年次大会、日本建築学会大会、土木学会全国大会に論文発表を行い研究成果として対外報告を行いました。

今後は、先端技術研究開発委員会に活動の場を移し、引き続き、生コンクリートによる資源循環と脱炭素化へ取組みを進めてまいります。

普通コンクリートにおけるスランプフロー配合の調査・研究ワーキンググループ

旧WG(増粘剤一液型混和剤を使用したコンクリートの調査・研究)の実験結果を基に、大阪広域協組の配合検討委員会及び、JCIの高流動性コンクリートの実用性促進に関する研究委員会と連携し、組合員工場の使用材料で製造した普通強度領域におけるスランプフローで管理するコンクリートの各種性能試験に取り組み、調査・研究を目的とした活動を行った。

マイクロバブルを用いたコンクリートの調査研究ワーキンググループ

練り混ぜ水に、マイクロバブルを混入させたコンクリート及びモルタルで調査及び実験を行ってきたが、フレッシュ性状及び硬化性状は、未混入の場合と同様の傾向を示し、問題がないことを確認した。

スラグ細骨材の活用に関する調査研究ワーキンググループ

東京理科大学の今本教授と一緒に研究を進めてきました。
(フェロニッケルスラグ細骨材、銅スラグ細骨材、高炉スラグ細骨材、電気炉酸化スラグ細骨材)
・スラグ系細骨材を用いたコンクリートの収縮ひび割れ抑制効果に関する基礎的研究
・スラグ系細骨材を使用したコンクリートのブリーディングが収縮ひずみに及ぼす影響
・スラグ系細骨材の表乾状態判定方法に関する研究
 スラグ系細骨材については各種実験を実施し、上記成果が得られた。

過去発表(「研究成果」に掲載しています)
・2019年9月 建築学会(北陸大会)
・2020年9月 建築学会(千葉大会)
・2021年9月 建築学会(東海大会)
・2022年3月 近畿地区本部研修会
・2022年9月 建築学会(北海道大会)
・2023年4月 第22回生コン技術大会
・2023年9月 建築学会(近畿大会)連名参加

暑中コンクリート調査研究ワーキンググループ

旧WG(土木配合暑中コンクリートの調査研究)では土木工事向けの生コンについて主に検討しJCIのガイドライン作成に協力した。

スラッジ水活用促進ワーキンググループ

回収水(スラッジ)使用管理マニュアル及び支援ソフトを作成・開発し、工組員へスラッジ水活用の普及に努めました。また、各種性状確認実験(固形分率の変化等)の実施、日常管理方法の研究を行い、結果について生コン技術大会、コンクリートテクノ誌に発表・投稿を行いました。

強度比による一元管理ワーキンググループ

JISQ1011付属書Aに規定する製造工程の管理のうち、強度の管理について検討し、呼び強度が異なるものを含む管理方法として呼び強度比による一元管理の手法をまとめ、マニュアルを作成しました。第17回生コン技術大会(2013年)で発表し、その後、弊工業組合の組合員工場18工場においてシミュレーションを行いました。その結果を基に、第18回生コン技術大会(2015年)で、強度比による工程管理の有効性について発表しました。

単位水量の日常管理改善ワーキンググループ

高周波加熱法(電子レンジ法)による標準化指針案を作成し、コンクリートテクノ誌2010年11月号に掲載発表しました。

ひびわれ変形性状の把握ワーキンググループ

全生連技術委員会が全国の工業組合を対象に行った調査では、当工組から全国最多となる107もの乾燥収縮データを提供し、業界のデータ蓄積に協力することができました。

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