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理事長挨拶(平成29年新年互礼会)

2017年01月17日

皆さん新年明けましておめでとうございます。

  本日は、大阪兵庫生コンクリート工業組合の新年互礼会にご来賓の皆様をはじめ、日頃私ども工業組合の運営にご協力頂いている皆様に多数ご臨席賜り誠に有難うございます。

  今年は天気にも恵まれ、穏やかな正月でありました。英気を養い晴々とした皆さんの顔を拝見致し、嬉しく思っております。

  さて、年末年始、世間の話題はアメリカの次期トランプ政権の話題で持ちきりでした。反グローバリズムの動き・ポピュリズムの台頭・保護貿易主義の復活等々、国際社会の不確実性と日本社会に対する影響について不安視する論調に溢れていました。

  安倍首相は年頭所感で1億総活躍社会の実現や積極的平和主義を掲げ、「未来への挑戦」に向けた強い決意を示しました。また日本経済に「新たな成長軌道を描く」ともコメントしました。

  日本の主要企業トップの景気に対する見方は「緩やかに回復している」が大半を占め、トランプ政権のかじ取りを不安視しながらも、年末からの円安・株高基調を歓迎し、強いアメリカ経済とそれにけん引される好調な日本経済への期待、期待と不安が交錯する結果となっています。

一方わが生コン業界ですが、日経新聞が主要30業種を対象に纏めた201713月期の産業天気図予測では、「建設・セメント」は薄日となっています。建設受注は公共工事が横ばいだが、足元では民間工事がけん引し堅調が続くとの判断によるものです。

  アベノミクスも5年目を迎え、財政出動による国土強靭化政策という言葉もあまり聞かれなくなった昨今ですが、大阪兵庫の生コン需要は民間の需要に支えられ、ほぼ横すべりで推移しております。

  関西では、リニア新幹線、大阪万博誘致、IR誘致、北陸新幹線の大阪延伸、大阪駅北側(うめきた)2期開発、三宮駅前開発等、夢のある明るい話題が新聞紙上を賑わしていました。

  松井知事は2025年の国際博覧会誘致について改めて意気込みを表明し、府職員に激をとばしました。

  関西経済界でも万博やIRを関西経済活性化の起爆剤として期待する声は大きくなっています。

  一方では大阪商工会議所の尾崎会頭のように米国や欧州の保護主義や孤立主義に不安感を示し、多少のことがあっても乗り越えられる準備の必要性についてコメントした人もおります。

 将来についての明るい材料と足元の不確実性という期待と不安が混在している状況であります。

 このような中、工業組合は本年も引き続き、次

 1.品質管理監査の充実

 2.調査・研究・技術開発事業の推進

 3.コンクリート舗装の普及促進

 4.青年部活動の活発化

 5.組合員の地位向上のための支援

の5項目について精力的に取り組んでまいりたいと思います。皆様のご協力をお願いします。

  そこで1番目の項目、品質管理監査事業でありますが、我々はJISのほかに品質管理監査制度(マル適マーク)により品質を管理しており、工業組合の重要な事業となっております。

この制度も発足して20年が経過し充実度を増してきております。生コン事業に従事し生コン事業を知り尽くした監査員が、他工場を監査するという、他の業界では類を見ない非常に厳しい監査制度であります。

 我々はこの非常に厳しい監査をクリアーした上で、「命を守るコンクリート」「社会資本の充実・整備に欠かせないコンクリート」を安定的に供給するという崇高な事業を行い、社会に貢献しているのだということに誇りを持つと同時に、社会に対しアピールし続ける必要があると思っています。

  品質管理監査会議につきましては、国土交通省、大阪府につづき大阪市の参加が決まりました。特別委員の完全参加に向け、今後とも粘り強く要請していくこととしております。

  2番目は調査研究開発事業ですが、現在6WGで精力的に取り組んでおります。

  近年立ち上げた「土木配合暑中コンクリートの調査研究」WGおよび「銅スラグ細骨材の活用に関する調査研究」WGJCIAIJと連携を取りながら、活動が活発化しております。

  3番目のコンクリート舗装の普及促進につきましては、WGと青年部が主体となって取り組んでおり、昨年は大阪府都市整備部の講習会に講師として参加、各市町村への資料配布を同部に依頼したほか、堺市市役所を訪問し、PR活動を実施しております。

  また、1DAYPAVE標準配合設計の指針作成に向けた試験練りも実施中です。本年も積極的に活動を展開してまいります。

  4番目の青年部活動の活発化については、コンクリート舗装の宣伝・普及活動のほかに、近畿地区本部の「自然災害対策」WGにも参加してもらいました。本年は当工業組合の「自然災害時の生コン供給体制」の策定を仕上げてほしいと思っております。

 5番目の組合員の地位向上のための支援ですが、これは我々の企業業績に直結する非常に重要な案件であります。

一昨年始動した大阪中心部の業界再編プロジェクトは、着実にその歩を進めており、この間の関係者の皆様のご尽力に深甚なる敬意を表したいと思います。引き続き、公平性・公正性・透明性を忘れることなく、頑張って頂きたいと思います。

  このプロジェクトの進捗が近隣地区にもよい波及効果を及ぼしているとの報告も受けておりますが、なかなか第2・第3のプロジェクトが立ち上がらないことを残念に思っております。

  行き過ぎたグローバリズムは効率化、合理化を追求しすぎたが為、本来人々の生活を豊かにすることが目的であるはずの経済活動が、本来の目的を見失い、弱肉強食による格差拡大、国単位では産業の空洞化により大勢の失業が発生しており、今回のトランプ政権、イギリスのEU離脱という現象が発生しております。日本は多少なりとも修正資本主義・修正自由経済体制が残っているため欧米ほど悲惨な状況に立ち至っていないのだと思います。

 わが生コン業界も中小企業等協同組合法というセーフティネットとローカル産業であるという特質から、グローバリズムの余波をかろうじて防御しているという現状です。

 アベノミクスの国土強靭化と銘打った公共投資も影が薄れ、民間需要に支えられている大阪兵庫の生コン需要も、日本済の動向次第でいつまで続くか分からない不確実な状況です。

 我々は右肩下がりの需要を想定し、限られた需要を業界の貴重な財産と認識し、活用していかねばなりません。

  そういう意味でも、協同組合という組織の強靭化は必要不可欠です。我々の業界は中小企業の集まりです。我々が目指すのは、相互扶助の精神であり、グローバリズムのような弱肉強食・独り勝ちの世界ではありません。

  私は「和して拓く」を言い続けてきましたが、これは日本国民がもつ良心に根差した独特な考えと思っています。

  日本の正月は、仕事を離れ家族・親戚・友達・仲間と過ごしますが、ある意味、今までの自分の人生が、如何に周りの人たちに支えられ、生かされてきたかを確認する時間でもあります。

  自分の企業がいかに仲間に支えられてきたかについても、思いを馳せて頂きたいと思います。

  大阪兵庫各地区が「和して拓く」を実践し、不確実なこの時期だからこそ強靭な組織体制を確立し、その上で来るべき大阪の将来の夢(リニア新幹線・北陸新幹線・万博・IR等)の実現に対し、しっかりと社会的使命を果たして行こうではありませんか。工業組合も、これらの動きに対しては引き続き、全面的に支援をしていきたいと思います。

  本日ご臨席のご来賓の方々、関係団体の方々には大阪兵庫の生コン業界が苦境の中から、立ち上がろうとしている今回の動きをご理解いただき、ご支援方よろしくお願い申し上げます。

  組合員各社の企業業績の安定化と本日ご臨席の皆様のご多幸を祈念申し上げまして、年頭の挨拶といたします。

本年も宜しくお願い申しあげます。

 

  (平成29年1月10日 新年互礼会)



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